文法・文型・表現方法からリズムにいたるまで要素が日本語とは全く違う英語。この外国語を第二言語レベルに高めて運用できるようにしたい人が獲得したいもの。それはは、いわゆる英語脳と呼ばれるものでしょう。「聞いたり読んだりの英語が英語のままでイメージできる脳、英語で考えて発信できる脳」です。同時通訳の神様的な存在、國広正雄氏の言われるところの「英語の基礎回路の脳内ビルトイン」で英語脳が誕生がすれば、そこからさらなる運用力の高い英語の極みに向かうことができます。
*國広氏については「同時通訳の神様的な存在」とするだけでは不十分ですのでウィキペディア(Wikipedia)などをご参照なさってください。
「英語の基礎回路」は、ひとたび手に入れれば、本当に心強い味方です。進むのが 早くて速い中高一貫校の教科書プログレス21やニュートレジャーのマスター、大学受験やTOEIC・TOEFL・英検などでのターゲットクリアに確実に効いてきます。国際的なビジネスや学問研究の場においても、もちろんです。本番においても準備段階においても、起動できるパワーの精度が違ってくるのですから、回り道はしないに越したことはありません。初学者レベル・初級者レベルからベクトルをその獲得に向けるのが賢明でしょう。
以下は、同時通訳の神様として知られる國広正雄氏の書物の内容引用です。一部要約表現を含みます。

英語の基礎回路とは

英語を理解しようとするとき、<英語→イメージ>と言う直結の流れで理解できる思考パタンを英語の基礎回路と呼びます。ところが、英語がうまく使えない方は、頭の中で<英語→日本語→イメージ>という道順を辿ってしまいます。これでは、いくらたくさんの英語の単語やイディオムなどの知識を個別的に加えていたとしても、英語を使うことなどできません。英語の思考パタンがしっかりと確立されている、英語の基礎回路ができ上がっていると英語を処理するスピードが出てきて会話のスピードについていけます。そして、一度基礎回路ができてしまえば、英語に触れた分だけ着実に英語の力が上がるようになります。その作業を省き、いたずらにあちこちに手をのばしてみても、決して英語ができるようにはなりません。

英会話・ぜったい音読入門編(編者:國広正雄/トレーニング指導:久保野雅史/レッスン選択:千田潤一)

どうやって基礎回路を作るのか・基礎テキストを慣れるまで習え

ご承知の通り、英語と日本語では文法・文型・表現方法からリズムにいたるまで全く違います。基礎回路を作るためには、それらの英語の要素を身体のなかにビルト・イン、つまりは作りつけなくてはなりません。そうしないと、<英語→イメージ>という思考パタンは生まれてきません。そのためには自分の英語の核となるべき基礎テキストをこれと決め、決めたら最後、それとトコトンまで付き合い、内在化、つまりは血となり肉としていくしかありません。

やり方は色々あるでしょう。そんな中で、一番簡単で、しかもお金がほとんどかからずに、自分の好きな場所で自由に手掛けることができるのが「音読」です。一通り意味の分かったテキストを、何回も何回もただひたすら声を出して読むことです。ことばを身につけるためには、「目だけ」「耳だけ」「口だけ」で練習するのではなく、自分の持っている五感のうち、一つでも多くを同時に動かして「運動記憶」= motion memory に訴えることが欠かせません。声を出して読む、手で書き写してみるなど運動記憶に訴えることを繰り返していくうちに、日本語の意味が浮かぶ前に頭から英部の意味がイメージとしてわいてくるようになるでしょう。ネイティブスピーカーが読んだテキストを、音声だけで完全に理解できるようになるでしょう。冠詞の違いや複数形・単数形の違いを聞き分けて、細部までイメージできるようになるでしょう。そうなったらしめたもの、基礎回路ができ始めた証拠です。

英会話・ぜったい音読入門編(編者:國広正雄/トレーニング指導:久保野雅史/レッスン選択:千田潤一)

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